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年代記 ~ブログ小説~ 

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【  2014年05月  】 更新履歴 

  05.01.  【 第95章 】  第1753回   さわりを読む▼
  05.02.  【 第95章 】  第1754回   さわりを読む▼
  05.03.  【 第95章 】  第1755回   さわりを読む▼
  05.04.  【 備忘記録的なもの 】  スタンス   さわりを読む▼
  05.05.  【 第95章 】  第1756回   さわりを読む▼
  05.06.  【 第96章 】  第1757回   さわりを読む▼
  05.07.  【 第96章 】  第1758回   さわりを読む▼
  05.08.  【 第96章 】  第1759回   さわりを読む▼
  05.08.  【 備忘記録的なもの 】  贅沢な悩み?   さわりを読む▼
  05.09.  【 第96章 】  第1760回   さわりを読む▼
  05.10.  【 第96章 】  第1761回   さわりを読む▼
  05.10.  【 備忘記録的なもの 】  課題(本当の備忘記録 だけど、公開していいのかな?)   さわりを読む▼
  05.12.  【 第96章 】  第1762回   さわりを読む▼
  05.13.  【 第96章 】  第1763回   さわりを読む▼
  05.14.  【 第96章 】  第1764回   さわりを読む▼
  05.15.  【 第96章 】  第1765回   さわりを読む▼
  05.16.  【 第96章 】  第1766回   さわりを読む▼
  05.17.  【 第96章 】  第1767回   さわりを読む▼
  05.17.  【 備忘記録的なもの 】  ライラックとバラの季節・・・からさくらんぼの話題   さわりを読む▼
  05.19.  【 第96章 】  第1768回   さわりを読む▼
  05.20.  【 第96章 】  第1769回   さわりを読む▼
  05.21.  【 第96章 】  第1770回   さわりを読む▼
  05.21.  【 備忘記録的なもの 】  サンドウィッチ   さわりを読む▼
  05.22.  【 第96章 】  第1771回   さわりを読む▼
  05.22.  【 備忘記録的なもの 】  続サンドウィッチ   さわりを読む▼
  05.23.  【 第96章 】  第1772回   さわりを読む▼
  05.24.  【 第96章 】  第1773回   さわりを読む▼
  05.26.  【 第96章 】  第1774回   さわりを読む▼
  05.27.  【 第97章 】  第1775回   さわりを読む▼
  05.28.  【 第97章 】  第1776回   さわりを読む▼
  05.29.  【 第97章 】  第1777回   さわりを読む▼
  05.29.  【 備忘記録的なもの 】  カラスの事情   さわりを読む▼
  05.30.  【 第97章 】  第1778回   さわりを読む▼
  05.31.  【 第97章 】  第1779回   さわりを読む▼


第1753回

第95章

 「そうか、やっと認めてくれたんだね」モジェレフスキーが言うと、シャルロットは真っ赤になった。 そして、慌てて否定しようとしたシャルロットに、まじめな表情で訊ねた。「なぜだ? きみにとって、かの女の兄は自分の家族を殺した人間のはずだ。きみは、彼を憎むことも、彼の家族を憎むこともできたはずだ。だが、きみは彼を憎んではいないといった。それどころか、彼を殺してしまったと自分を責めた。きみがかの女にしたこと...全文を読む


第1754回

第95章

  同じ頃、タデウシ=ボレスワフスキーはレーベンシュタイン家にいた。 レーベンシュタイン夫妻は二人ともそろって家にいた。彼らは、いつもと同じように彼を出迎え、居間に通した。 テーブルに着くなり、ボレスワフスキーは口を開いた。「何があったのか、説明して欲しい」 ユーリアはボレスワフスキーの前に紅茶と彼の好きなクッキーを出した。しかし、ボレスワフスキーは真剣な表情を崩さなかった。「きのう、楽屋に行かなか...全文を読む


第1755回

第95章

  それから3分もたたないうちに、外が騒がしくなった。 ユーリアはあわてて家の中から飛び出した。 門の所に4人の男性がいた。出て行こうとしていたルドヴィーク、ボレスワフスキーの前に、二人の男性が立っていた。「・・・もう一度聞く。医者を呼びに行くのか?」フリーデマンは流ちょうなポーランド語で言った。 ルドヴィークはすごみのある声で言った。「あなたに答える義務はない、と言ったはずだ」 そして、彼はにやり...全文を読む


スタンス

備忘記録的なもの

 小説の下書きを記録していたUSBメモリーをなくしてしまいました。(といっても、常に二ヶ所に記録していますので、なくなったのは片方だけですが。)これにこりて、パスワード付きの媒体に記録したいと思うのですが、設定がよくわからなくて。・・・とか言っているうちに、第95章もあす(というか、2時間後に予約投稿されます)終了し、第96章も予約投稿済みです。目次訂正作業は、今晩のうちに済ませるか、明日の晩にする...全文を読む


第1756回

第95章

  ルドヴィークは何度も振り返った。フリーデマンたちは距離を置いてあとをついてくる。彼が何度威嚇するように視線を向けても、フリーデマンたちは動じないようだ。しかたなく、彼らは足を速めた。 門番は、ユニークな4人組を見て目を丸くしたが、さっと表情を戻し、門を開けた。彼は、通り抜けたのが5人だと確認したが何も言わなかった。 ユリアンスキーは玄関の戸を開けた。ルドヴィークとボレスワフスキーは、「居間かい?...全文を読む


第1757回

第96章

 『・・・ブローニャだね? ブローニャ?! ブローニャ?! 無事なんだね? 何か言ってくれ!』 電話口から想像もしていなかった声を聞いたとたん、シャルロットは震えながら受話器を置いていた。震えは止められなかった。 力なくその場にしゃがみ込んでしまったシャルロットを見て、モジェレフスキー夫妻は慌てて駆け寄った。「どうした?」「フリーツェックが・・・」シャルロットはかすれた声でやっとそう言い、マフラーを...全文を読む


第1758回

第96章

  シャルロットがモジェレフスキーの家に入るのを見た人は誰もいなかった。彼らは3階建てのアパートに住んでいた。そのアパートの入り口には<芸術家たちの家>という小さな看板が出ている。事実、彼ら以外の住民はすべて音楽家か画家たちだった。全部で10世帯が住むそのアパートは、大家も音楽家であったため、たえず何か楽器の音が鳴り響いていた。近隣の住民のため、朝9時から夜9時までの12時間以外は一切音を立ててはい...全文を読む


第1759回

第96章

 「親指をくぐらせるとき、そんな風に腕を動かしてはいけないわ」シャルロットはそう言いながら目を開けた。<・・・夢を見ていたのかしら?>シャルロットは辺りを見回した。ピアノも、練習していたはずの小さなマリア=テレージアの姿もない。たどたどしいハ長調の音階を弾くピアノの音も止んでいる。自分は、どうやら知らないところで目を覚ましたようだ。 一瞬、楽器の音が全部止んだ。そのとき、隣の部屋から何か家具が動くよ...全文を読む


贅沢な悩み?

備忘記録的なもの

 もしかすると、このブログ初登場の家族である義母ですが、このたびようやく特別養護老人ホームに入れると決まったようです。このところ、面接やら健康診断書の提出やらといろいろあったので、順番が近づいてきているかも?とは思っていました。噂では、二つも三つもホームの申し込みをしていて、それでも何年も順番待ちをしているご家族がいらっしゃると言うことでしたから、思ったよりも早い入居決定に、驚いているというのが正直...全文を読む


第1760回

第96章

  ひんやりとしたタオルが額にのせられ、シャルロットは薄く目を開けた。しかし、起きる気力はなかった。かの女は再び目を閉じた。「・・・さっき、スープを飲ませようとしたのだが、だめだった。だから、せめてと思って水薬を一口・・・」「そう・・・」マウゴジャータは頷きながら短く返事を返した。 マウゴジャータの後ろに立っていたタデウシ=ボレスワフスキーは、両手に抱えた荷物を下ろした。「ありがとう。重かったでしょ...全文を読む


第1761回

第96章

  妻が外出すると、アントーニはシャルロットの部屋に行き、冷たくなったスープ皿を持ってきてスープを温め直した。彼は3往復してスープと薬、洗面器とタオル、本を持ってきた。それから、暖炉の火をかき回し、消えそうになっていた火をおこした。彼はシャルロットが眠っているのを確認すると暖炉のそばにより、持ってきた本を開いた。しかし、フランス語で書かれた文字は全然頭に入ってこなかった。彼は数分間同じページを眺めて...全文を読む


課題(本当の備忘記録 だけど、公開していいのかな?)

備忘記録的なもの

 第三部の最後の部分であるワルシャワ編(第91章~第105章)ですが、書いている自分が混乱しかかっているのですから、たぶん、読者の方は話について行けないんじゃないかな?と思っております。そのうち、この部分だけ、ごっそりと変更作業が入ると思います。ネックは、登場人物名の表記。自分では一番気になっているものは、なおす箇所が膨大なので、小説の完成後(あるいは、第三部完了後)に手をつけようと思います。とりあ...全文を読む


第1762回

第96章

  シャルロットがロジェの作品の口述筆記をした当の本人ならば、翻訳作業をするにあたって貴重な意見を聞くことができるだろう。もちろん、非公式にだが。なぜならば、シャルロット=ザレスカがこの世に存在するはずがないとみなが考えているからだ。シャルロット自身も、自分の過去には触れられたくはないだろう。ただ、たとえ非公式であっても、アントーニはかの女の意見が聞きたかった。かの女の解釈を聞きたかった。かの女の口...全文を読む


第1763回

第96章

  タデウシは驚いたような顔をしてアントーニを見つめた。「あなたは、成人してからポーランド語を覚えたんですか?」 アントーニは頷いた。「ええ。軍隊で」 タデウシは驚きを隠さなかった。「わたしは、志願して戦争に行き、ポーランド人として戦いました。それまでドイツ語しかできなかったのに、自分がポーランド人だと信じ、ポーランド人の誇りを持って戦いました。その戦いのさなかに、わたしはポーランド語を覚えたのです...全文を読む


第1764回

第96章

  タデウシがそこまで話したとき、ドアがノックされ、マウゴジャータが顔を出した。「着替えが終わったわ。クリーシャに会いに行く?」マウゴジャータはドアのところから訊ねた。 タデウシは思わず腰を浮かした。しかし、アントーニは言った。「病人は逃げていかない。それより、今の話の続きを話してくれないか?」「今の話?」マウゴジャータは首をかしげた。 タデウシは赤くなった。「だから、おもしろい話じゃないと言ったで...全文を読む


第1765回

第96章

  アントーニはぼんやりとしていたタデウシに声をかけた。「だが、どうして、シンデレラの方を選んだんだ? 姉娘の方が美人だったんだろう?」 マウゴジャータは夫に鋭いまなざしを向けた。 タデウシはまた小さくため息をついた。「・・・どうしてだったんだろう?」 夫妻は思わず顔を見合わせた。「二人とも、わたしの初恋の女性によく似た少女だった。しかも、姉のリリアーナの方がかの女によく似ていた。ただ、髪の色が違う...全文を読む


第1766回

第96章

  ドアを開けたアントーニの前に立っていたのは、ルドヴィーク=レーベンシュタインだった。彼は息を切らしていた。すぐに話ができるような状態には見えなかったので、アントーニは急いで中に入れた。「何があったんだ?」アントーニはルドヴィークの表情を見ながら訊ねた。どう見ても普通の様子ではなかったからだ。 ルドヴィークは息を整えようとしながら言った。「一大事だ・・・クリーシャは・・・?」「眠っているが?」アン...全文を読む


第1767回

第96章

  ガウンの上から分厚い毛皮のコートを着せられ、シャルロットはルドヴィークの車に乗せられた。ルドヴィークは後ろの座席にシャルロットをのせた。その両側にタデウシとマウゴジャータが座ったので、アントーニはルドヴィークの隣に乗った。「運転しながらだから、簡単に説明しよう。結論だけを言うと、フェリシーは車にはねられたんだ。そして、彼を助けようと飛び出したライも大怪我をした。フェリシーは小さかったから衝撃に耐...全文を読む


ライラックとバラの季節・・・からさくらんぼの話題

備忘記録的なもの

 《Le temps des lilacs et le temps des roses》・・・と口ずさんでみて、(誰の曲だったかな?というほど忘れっぽくはないつもりなのですが)この続きってなんだっけ?と思うくらいに、記憶力が衰えてきたみたいです。今年の春は、ライラックやバラどころではなく、庭にはほとんど何もない状態です。去年の秋、うちの庭も除染してもらったのですが、その際に、『ほとんど線量が下がりません。玄関でもまだ1.7(マイクロシーベ...全文を読む


第1768回

第96章

 「・・・なぜだ?」フリーデマンはやっとの事で言葉を口にした。 シャルロットは冷たい視線を彼に向けた。「まさか、この場で説明を求めるつもりなの?」 フリーデマンははっとしてシャルロットを見た。その表情がさっとくもり、彼は黙って一礼した。 ドアの方を指さしたシャルロットに、彼は言った。「言い訳はしない。謝罪もしない。それをしたら、自分のこれまでの人生をすべて否定することになるからだ。わたしは、きみへの...全文を読む


第1769回

第96章

  3人が病室に入ったとき、シャルロットはベッドに横たわって静かに涙を流していた。「・・・今日は、4月9日、よね?」シャルロットは小さな声で言った。「ええ」マウゴジャータはそう答え、シャルロットのベッドのそばのいすに座った。「今日は、わたしにとって大事な日だった」シャルロットはぽつりと言った。「10年前の今日、亡くなったヴィトールドがプロポーズしてくれたの・・・わたしたちは、結婚記念日の次に4月9日...全文を読む


第1770回

第96章

 「彼は、絶望の淵から声を上げた。『たとえかの女が誰を愛そうと、ぼくはかの女を諦めることはないだろう。もちろん、かの女がぼくの方を向いてくれるように、かの女が結婚するそのときまで努力はするがね』・・・わたしは、その彼を、絶望に突き落とした。『女性は、男性が思うよりもずっとひたむきなのよ。かの女があなたの方を向くなんてあり得ないわ』・・・その言葉を聞いた彼は、カフェを飛び出して行ったの。そのまま教会の...全文を読む


サンドウィッチ

備忘記録的なもの

 第96章も終わりに近づいているというのに、第100章の下書きが進んでいません。あいかわらず、サンドウィッチの皿の前で言い争いを続けている状態です。ちょっとは前進したのですが(といっても、1週間で2000字くらい)、それでも、やはりサンドウィッチの皿を前にしてにらみあいをしている。これがギャグ小説なら、兄弟でサンドウィッチの入った皿を投げ合う場面になるところなんでしょうが、そういうシュラバって、うち...全文を読む


第1771回

第96章

  マウゴジャータはポケットからハンカチを出して、そっと目をぬぐった。「それは、わたしの人生を変えた一言だった。わたしは、その言葉の主---もちろん、その声の主がアントーニだったことには気がついていたわ---のほうを向こうとしたの。でも、彼の方は、わたしの意図には気がつかなかった。腕の中でまたわたしが暴れ出したので、彼はますますきつく抱きしめたの。わたしのほうは、彼の顔を見たかっただけだったんだけど・・・...全文を読む


続サンドウィッチ

備忘記録的なもの

 脱線その2。サンドウィッチ、母さんの味・・・というキーワードを並べたら、急に昔の家庭科のテストを思い出しました。「おかあさんやすめ」「ははきとく」の意味を答えよ、という問題です。(そんな問題、作るなって!)ちなみに、正解は、「お」・・・オムレツ(オムライス)「か」・・・カレーライス「あ」・・・アイスクリーム「さん」・・・サンドウィッチ「や」・・・やきそば「す」・・・スパゲッティ「め」・・・目玉焼き...全文を読む


第1772回

第96章

  4人はしばらくの間何も言わなかった。「なぜ、結婚しようとは思わなかったの? ヴィトールドのことを忘れられなかったから?」マウゴジャータが訊ねた。 シャルロットはちいさな声で言った。「自分の心の中を覗いてみなかったからよ。怖かったの」シャルロットは答えた。「でも、今度のことではっきりわかったの。わたしが愛しているのは、タデウシ=ボレスワフスキーだったんだ、って」 うつむいていたタデウシは、驚いたよ...全文を読む


第1773回

第96章

  シャルロットはドアが閉まるなり、わっと泣き出した。一日にしては、あまりにも多くの出来事がありすぎた。かの女には泣くことしかできなかった。 マウゴジャータはかの女の肩を抱き、ゆっくりとベッドに横たえた。「一人になりたい?」マウゴジャータは、かの女に優しく訊ねた。「ええ」シャルロットは泣きながら答えた。「・・・いいえ、ユーリに会いたい・・・」「わかったわ。かの女を呼んでくるわ。わたしたちは、そのまま...全文を読む


第1774回

第96章

 「・・・どういう意味?」ユーリアは怪訝そうに訊ねた。「わたしたちが新しい<クリモヴィッチ家>を作るのに、あなたは反対だとばかり思っていたわ」シャルロットが言った。「以前、ブラッソンさんが話してくれたわ。小さかった頃、彼はあなたが大嫌いだった、って。あなたは、弟たちに優しくなかった、って」 ユーリアは眉を寄せた。「だけど、成長して、彼にもわかったの。あなたが彼らに優しくなかった本当の理由が」シャルロ...全文を読む


第1775回

第97章

  ライモンド=コヴァルスキーの遺言状を読み上げた若い弁護士は、朗読を終えて小さなため息をつくと、これまでの事務的な表情を崩した。彼は灰青の目をシャルロットに向け、優しく話し始めた。「いい人は長生きできない、と言いますが、どうやら本当だったようですね」弁護士---ミエチスワフ=レショフスキーの表情は、年齢相応のものになっていた。シャルロットは、彼が33歳だということを知っている。彼はかつて<クラコヴィ...全文を読む


第1776回

第97章

  それからまもなくして、ヤロスワフは遺言状を書き換えた。そして、彼は、病気療養に専念するため、という理由でワルシャワ郊外の屋敷に移った。それを機会に、シャルロットもポーランドに来て以来ずっと暮らしていた家を出て、その屋敷に一家を連れて移ることにした。短い時間になるかもしれなかったが、ヤロスワフのそばにいたかったからだ。 それは、もともとチャルトルィスキー家が持っていた家の一つだった。古くからチャル...全文を読む


第1777回

第97章

  シャルロットは、自分の留守中にモジェレフスキー夫妻が新しい作品の翻訳を始めていたことを知らなかった。かの女は、モジェレフスキー夫妻がガルディアン=ド=マルティーヌ(本名ロジェ=ド=ヴェルクルーズ)の最後の作品<愛の死>を翻訳しようとしていると知って、とても驚いた。彼らは、シャルロットの正体を知らずに翻訳作業を開始していた。 モジェレフスキー夫妻は、<グラフィート>に集まる音楽家たちの話を聞いたと...全文を読む


カラスの事情

備忘記録的なもの

 ゴールデンウィーク直前のある日、ガレージにツバメが巣を作りました。(厳密に言えば、去年の巣をリフォームしたみたいです。)今年のゴミ収集カレンダーはやや変則的で、ゴールデンウィーク中は収集が休みでした。それに気づかずに、30日の日にゴミを出したのですが、収集に来ないため、持ち帰りました。ゴミって不思議なもので、収集に出すまでは平気で?台所に置いていた袋ですが、一度撤収してきたものって、何となく家の中...全文を読む


第1778回

第97章

  そのとき、かの女は出し抜けに悟った。ロジェがずっと心に秘めていた思いを。彼も長い間トリスタンだったのだ。そういえば、彼が料理人になるために修行してきたシェフの元から飛び出してきて、最初に書いた作品<ムーンライト=ソナタ>の主人公の名前はトリスタンだった。そのとき彼は、5年前に死んだと思い込んでいたまたいとこのことを思って小説を書いたと言った。だから、主人公トリスタンは、伝説のトリスタンとは違い、...全文を読む


第1779回

第97章

  朝食後、シャルロットは再び本を開いた。自分がまっさらな状態でこの本を読んだとき、どんな風景が見えるか・・・を知りたかったからだ。そして、かの女は一つの可能性に行き当たった。かの女はもう一度最初から読み直した。そうしながら、かの女の頭の中は混乱しかけていた。これは、フリードリヒ=フリーデマンの物語だ。でも、どうしてロジェがフリーデリックのことをこれほどまでに---自作の主人公のモデルに考えるまでに---...全文を読む

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