年代記 ~ブログ小説~ 

「日記」
備忘記録的なもの

しっちゃもんだ

【しっちゃもんだ】福島弁。「たかがしれている」「たいしたことない」というような意味。

福島弁シリーズは、「せっかくどうも(挨拶の言葉。意訳すると「お世話になっております」が最も近いか?)」「さすけねぇ(さしつかえない)」に続く第三弾?
「さすけねぇ」も「たいしたことない」という意味合いですが、こちらは「大丈夫だよ」と言いたいときに使われる言葉で、どちらかというとポジティブな言葉。「しっちゃもんだ」はどちらかというとネガティブな言葉です。

それにしても、「サ行」ばかりですね。次は「しびらっこい(ポジティブに言えば「粘り強い」「しぶとい」、ネガティブに言えば「しつこい」)」あたりでは、どうでしょうね?

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さて、この6月はお葬式ラッシュで、一ヶ月に3度、という、ご近所さんにしてみるとものすごい負担だっただろうなぁ・・・という一ヶ月でした(「でした」でいいと思います。今日は28日ですから、今月は、もうお葬式はないはずです。ちなみに、今度の週末も1件予定があります。)

他人事みたいに言いましたが、うち1件は我が家のお葬式でした。

3人のうち、おばあちゃんが二人。
ちょうど対照的な二軒でした。

先にお葬式を出したのが我が家。ずっと老人ホームにいたので10年介護した、といってもたくさんの手を借りてのことでした。
ご近所で身内を老人ホームに入れたのは我が家が最初だったので、はじめの頃はかなり風当たりが強かった・・・だろうと思われる方もおられるかと思いますが、どちらかというと、風当たりが強くなったのは最近のことです。

「介護問題」というのは、かなり深いテーマでして、10件の家族がいたら、10通りの介護があります。
最近何かで読んだ記事によりますと、「誰に介護してもらいたいか」という問いに対して、一番多いのが「配偶者」という答えなんだそうです。配偶者を亡くした人で言うと、「実の娘」というのがトップで、次が「実の息子」。つまり、自分の子どもに面倒を見てもらいたい、という希望なんだそうです。
・・・ですが、蓋を開けてみると、一番多いのが「息子の妻」つまり、わたしのような人間、ということになるのが世間通例でして。
昔はともかくとして、戦後の民法では、息子の妻には相続権はない。にもかかわらず、お鉢が回ってくるので面倒を見るけど、姑が自分の娘に「嫁がこんなひどいことをした」というので(半分以上は被害妄想)、運が悪いと家族から白い目で見られるし、あげくに離婚した、という最悪のパターンまであるというのです。(それでも、舅と嫁、のパターンだと、それほど家族関係が悪化しないのだとか。うーん、深いですねぇ・・・。)
まぁ、自分では一生懸命やったつもりでも、介護というのは人に任せた方がいいと思います。誤嚥性肺炎で3度入院させたダメ嫁にとって、介護のベテランはすごい。胃ろうは外してしまったし、義母が文句を言ったのを一度も聞いたことがなかったし・・・わたしが最期まで看取ったら、きっと5年前にお葬式が終わっていたんじゃないかしら。
いろいろあったけど、少なくても後悔はしていません。やれることは全部したと思っていますから。


もう1件のおばあちゃんも、うちと同じ頃認知症になり、介護歴10年の家庭でした。
うちと違うのは、認知症が発覚してまもなく、息子の妻にあたる女性が早期退職で長年勤めた職場を辞め、やはり早期退職したご主人と一緒に、最期まで家で看取りました。もちろん、24時間介護サービスを利用したのですが、厚生労働省のお役人が介護のモデルケースにしたくなるような、とにかく立派な家族でありました。


その家のお葬式には、参列した人たちが口々に、その家族の業績?を褒める挨拶をしました。
お葬式が終わって、家人がぼそっとひと言言いました。
「うち(のお葬式)が先でよかった。後だったら、何を言われたことか」


でも、生き残った人には、生き残った人のこれからの生活があります。
早期退職して介護して、さて、これからどうするんでしょう?
そのお宅の場合は、うちとは違って、ご夫婦とも60過ぎています。再就職するのは難しいことでしょう。
早期退職してしまったら、近い将来もらえるであろう年金の金額にも影響は出るでしょう。
自分が、仕事を辞めてまで介護しなかったのは、将来のことも頭にありましたから。
もちろん、続けたからと言ってもらえる年金額なんて「しっちゃもんだ」けど、再就職するとしても、やめたときと同等の給料をもらえる保証はどこにもない。いや、それどころか、仕事があるとは限らない。
・・・下流老人まっしぐら、ですね。
政府でもそれを心配して?「介護で離職をしない」という政策をアピールしておりますが、それより、ベーシックインカムのほうをよろしくお願いしたいです。今のままでは、20年後には(家人が死んでいれば)間違いなく生活保護受給者になっているはずですから。
(・・・我ながら、暗い見通しです。ねんきん定期便を見ると、将来受け取る年金が毎年少なくなっているのを見て落ち込むだけですから。)


それにしても、年金額より生活保護の方が金額が多い、というのは、何かが間違っていると思います。
「将来もらえる年金なんてしっちゃもんだ」なんていう風に「しっちゃもんだ」を使うのも、ね。


(後記:よくよく考えてみたら、「ぶんなげる(=捨てる。標準語の「投げる」というニュアンスは全くない)」というのもありましたっけ。)
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